今回は家を探す際に考えるポイントの一つである
「マンション」と「戸建て」について解説したいと思います。
当社の事務所がある東近江市エリアだけで考えると、「マンション」という選択肢は一部のエリアをご検討の方にしか当てはまらなかもしれません。
しかし、滋賀県一帯で見てみると、JP沿線の駅付近にはマンションが建設されており、お仕事の関係やご家庭のご都合でお引越しをされる場合、今お住いのエリアと違うエリアをご検討される際に、「どちらがいいんだろう?」と悩まれる方も多いと思います。
そこで今回は
《マンションと戸建て》あなたはどっち派?
というタイトルの元、「マンション」と「戸建て」のメリットとデメリットを整理していきたいと思います。
マンションのメリット
・マンションのセキュリティ
マンションは通常、セキュリティ対策が充実しています。共有エントランスやエレベーターにはオートロックや監視カメラが設置され、住民の安全がしっかり守られています。このため、戸建て住宅に比べて防犯面で優れている場合が多いです。
・マンションの共有施設の利用
マンションには、プールやジム、コミュニティルームなどの共有施設が備わっていることがあります。これらの施設は、個人の住宅には設置が難しいものもあり、住民にとって非常に便利です。共有施設を利用することで、豊かな生活を送ることができます。
・マンションのメンテナンスの手間が少ない
マンションでは、共有部分や外部のメンテナンスは管理会社や管理組合が担当します。そのため、住民はメンテナンスにかかる時間や労力を大幅に削減できます。例えば、庭の手入れや外壁の塗り替えといった作業を自分で行う必要がないため、生活の手間が軽減されます。
・マンションの立地条件の優位性
多くのマンションは、都市部や交通の便が良い場所に立地しています。これにより、仕事や学校、ショッピング施設へのアクセスが容易で、生活の利便性が高まります。また、公共交通機関の利用が便利な場所に位置していることも多く、移動がスムーズに行えます。
・マンションのコミュニティ形成
マンションは多くの住民が集まる集合住宅であり、コミュニティを形成しやすい環境が整っています。近隣住民との交流やイベントが盛んに行われることが多く、住民同士の絆が深まります。これにより、安心感と連帯感を持ちながら暮らすことができます。
マンションのデメリット
・マンションのプライバシーの制限
マンションでは壁や床を共有しているため、隣人からの生活音や騒音を感じやすい場合があります。また、共有エントランスや廊下を通ることで、他の住民との接触や視線を避けることが難しいこともあります。
・マンションの共有スペースの制約
マンションには共有スペースがありますが、その利用には制約があります。共用施設が混雑している場合や、予約制の施設もあるため、利用に制限があることがあります。
・マンションの管理費や共益費の負担
マンションに住む場合、管理費や共益費を支払う必要があります。これらの費用は共有施設の維持や修繕、保険料などに充てられますが、戸建て住宅に比べて負担が増えることがあります。
・マンションの駐車場の問題
マンションには駐車スペースが限られていることがあり、駐車場の確保やゲスト用駐車場の不足が問題となることがあります。また、駐車料金を支払う必要がある場合もあります。
・マンションの自由度の制限
マンションでは共同所有のルールや規制があり、それに従う必要があります。ペットの飼育制限やリノベーション・リフォームの制限など、個人の自由が制約されることがあります。
・マンションの資産価値の変動
マンションは地域の需要や管理状況によって資産価値が変動することがあります。管理組合の問題や共有施設の老朽化などが影響し、将来的な投資価値や再販価格に影響を与える可能性があります。
戸建てのメリット
・プライバシーと自由度
戸建て住宅では、壁や庭などのプライベートスペースが独立しており、隣人との接触が少ないため、より高いプライバシーが保たれます。また、リフォームやリノベーション、増改築、ペットの飼育など、自由度が高いことが特徴です。
・庭やスペースの所有
戸建て住宅には庭や駐車場、屋内のスペースなど、所有者が自由に利用できるスペースがあります。これにより、屋外でのレクリエーションやガーデニング、車の駐車などを自由に行うことができます。
・騒音と制限の少なさ
戸建て住宅では、共有する壁がないため、隣人からの騒音や干渉を受けにくいです。また、管理組合や規制に縛られることが少なく、より自由度の高い生活を送ることができます。
・建物の管理費の負担が少ない
マンションでは共有部分のメンテナンスや管理費が必要ですが、戸建て住宅ではそのような費用が発生しません。そのため、生活費を節約することができる場合があります。
・将来の拡張性
戸建て住宅では、建物や庭の拡張や改築が比較的容易です。家族の増加やライフスタイルの変化に応じて、柔軟に生活空間を変更することができます。
戸建てのデメリット
・メンテナンスと負担
戸建て住宅の場合、建物全体や庭などのメンテナンスや修繕は所有者自身が負担する必要があります。屋根や外壁の修繕、庭の手入れ、排水や配管の管理など、定期的なメンテナンスが必要です。
・高い購入費用
戸建て住宅は広い土地に建てられることが多く、そのため一般的に購入費用が高額になります。土地の購入や建設に伴う諸費用も加算されるため、初期費用が多く必要となります。
・交通の不便さ
戸建て住宅は都市部から離れた場所に多く建てられることがあり、公共交通機関のアクセスが悪い場合があります。そのため、車の所有が必要となり、通勤や買い物などの移動が不便になることがあります。
・セキュリティの課題
戸建て住宅は単独の建物であり、共有のセキュリティ設備がないため、防犯面での不安がある場合があります。防犯対策や監視カメラの設置など、セキュリティ対策に費用や労力をかける必要があります。
・孤立感
戸建て住宅は単独の建物であり、周囲に隣人が少ない場合があります。そのため、コミュニティや近隣住民との交流が少なく、孤立感を感じることがあるかもしれません。
まとめ
マンション
マンションの大きなメリットの1つとしては「防犯性」があります。管理人常駐、管理人住み込み、オートロック、24時間監視カメラ、SECOM付き!など、戸建てで同じレベルのセキュリティーを確保しようとすると、かなりの費用負担になります。管理費を払えば、この防犯が付いてくると思えば、安く感じる人もいるのではないでしょうか?
その反面、マンションの場合は、管理組合や住民のコミュニティー、隣接住戸とのお付き合いがあります。壁を1枚隔てたら別の世帯。ベランダ越しに、こんにちは。ドアを開けたら、こんにちは。エレベーター乗ったら、こんにちは。なんてことは日常茶飯事です。プライバシー性が低くなりますね。ですが、こういったコミュニティーが苦じゃない方なら、逆に住みやすい環境を作ることもできます。大型マンションだと、同じマンション内で、お子様どおしが同じ学校に通われていて、お子様のお迎えを協力して頼んだり、お休みの日はホームパーティしたり、なんてお話もよく聞きます。
また、マンションの場合は殆どがマンション規約でペットに関して定められています。ペット飼育可のマンションももちろん多くありますが、「大型犬不可」だったり「10キロ以下に限る」だったり「1世帯1匹まで」だったり。マンションによって細かいルールが決められています。
犬や猫を2匹以上飼いたい方や、大型犬を飼いたい方は、お探しの立地で飼育可能なマンションを見つけるのはなかなか難しいかもしれません。
戸建て
戸建ての大きなメリットとして「管理費・修繕費用がかからない」というのがありますが、建物は放置していたらもちろん劣化していきます。マンションの場合はこの費用を払っているからこそ、建物管理のプロによる修繕計画に基づいて建物の状態を保ってくれるんです。しかし、戸建ての場合は自分で管理と修繕をする必要があります。
実は、木造の戸建ての場合、5年に1度は定期検査とシロアリなどの害虫防止策をする必要があると言われています。ですが、5年に1度、ちゃんとやってる人は実際ほとんどいません…だいたい皆さん、どこかに不具合が生じてから「あ!なんかここおかしい!」と気づいて、検査と修理をするんですね。
シロアリ発見!検査してみたら既にシロアリの巣窟…なんてことも。そうすると、気づいたときには修理費用が数百万…そんな貯蓄ない!となると、そこでリフォームローンを使って借り入れをして、結局月々の返済が重くなるケースも…。マンションの管理費と修繕費にも、ちゃんと支払う意味があるんです。
また、戸建ての場合は、やはり購入時にお金がかかります。物件価格、購入時諸費用、固定資産税、都市計画税、不動産取得税…どれを取っても同じ立地条件のマンションに比べて高くなる傾向にあります。ただしその反面、月々の管理費、修繕積立金、駐車場代が必要ないので、30年、40年という長い年月を考えると、その差額は総額1,000万円以上になることも。最初にかかるお金は高いけど、月々の負担は少ない。そんなイメージでしょうか。
車を2台以上お持ちの方は、一戸建ての方が良いかもしれません。
いかがでしょうか?マンションと戸建てそれぞれ一長一短ありますね。住宅購入のまず最初は、ご自身の思い描く生活、将来像を元に、それぞれのメリットとデメリットを当てはめてみて、たくさんの物件を見てみてください。どちらにしても、中古物件は見るべきポイント、注意すべきポイントがたくさんあります。まずはプロに相談してみてくださいね。